インプラントQ&A

Implant faq

インプラントQ&A

Implant faq

外科手術が必要で、治療期間・費用がかかるインプラント埋入に、不安を感じられるのは当然です。
理解を深めていただけるよう、よく寄せられる質問と回答をご紹介します。

インプラント埋入治療は誰でも受けられますか?
ほとんどの方が可能ですが、年齢や全身・顎骨の状態によっては適さない方もいらっしゃいます。
松平・畠 医科歯科クリニックでは、「重度の糖尿病・肝臓疾患・心臓疾患のある方」「骨粗しょう症の薬を長年飲まれている方」「喫煙量の多い方」のインプラント埋入治療はお断りしています。
大切なことは、治療を受ける前に詳細な診断と説明を受けることです。診断の結果、「顎骨が少ない方」などは、インプラント埋入治療を行なう前に骨を増やす手術が必要になることがあります。
骨にインプラントを埋め込むと、身体に影響はありますか?
インプラントの素材は「チタン」とよばれる金属です。チタンは骨折の治療などにも使われる素材で、人体との親和性が高いうえ、腐食しないので体への悪影響はほぼありません。
また、顎骨の中にチタンを入れることで、CT撮影やMRI検査に影響が出ると思われている方がいらっしゃいますが、そのようなことはありませんのでご安心ください。
ただし、数千人に1人ほどの確率でチタンアレルギーの方がいらっしゃるので、事前に調べておくほうがよいでしょう。
歯周病でも治療を受けられますか?
歯周病にかかっている方のお口の中には細菌が多く、そのままインプラントを埋め込むと感染を起こし、インプラント本体が抜け落ちてしまう可能性があります。
そのため、まずは歯周病治療と正しいブラッシングで口内環境を改善することから始めていただきます。
年齢制限はありますか?
下限年齢は骨の成長がほぼ終わる18歳となりますが、上限年齢は基本的にはありません。重度の糖尿病や高血圧などの全身疾患がなければ、どなたでも治療を受けていただけます。
見た目でインプラントだとわかりますか?
インプラント埋入治療は、審美性を意識して行ないますので、天然の歯とほとんど見分けがつきません。
人工歯を保険適用の素材に変更できますか?
保険と自費を混在した診療は、法律で認められていません。そのため、上部構造(人工歯)がセラミックであっても金属であっても、保険適用外となり自費診療になります。
仕事であまり時間がとれないのですが、治療を受けられますか?
人により治療期間や回数は異なりますが、骨が丈夫な方なら短い期間・少ない回数で治療できる可能性が高くなります。
手術は全身麻酔で受けられますか?
多くの治療では局所麻酔となりますが 、「どうしても手術が不安な方」や「治療が広範囲にわたる場合」は、全身麻酔に近い静脈内鎮静法の下で手術を行なうことがあります。
ブリッジをインプラントに変えられますか?
現在ブリッジを使っている欠損部分に、インプラントを埋め込むことは可能です。
手術後のお手入れ方法について教えてください。
ご自身の歯を失われたことには理由がありますので、インプラント埋入治療後のメンテナンスと予防はたいへん重要です。歯科医師の指示を守り、ご自身に合ったメンテナンスと予防の方法をしっかりと学び、実行してください。
インプラントは痛くありませんか? 腫れませんか?
手術時は麻酔をするので、痛みはほとんどありません。手術後は奥歯を抜歯した程度の痛みはありますが「歯を抜くよりも痛くなかった!」とおっしゃる方が多く、基本的には痛み止めの薬で抑えられる範囲になります。
腫れに関しては個人差がありますので、手術直後や1~2日経ってから痛むことがあります。とくに骨を増やすための手術を受けられた方は、術後に腫れることがあります。
もし、痛みや腫れが気になられたときは、担当医にご相談ください。
インプラントは高額ですが、一生もちますか?
「一生もちます」と答える歯科医師もいるようですが、80歳の方のお口に平均4~5本の歯しか残っていないという現状を考えると、「絶対に一生もつ」とは言いきれません。 当クリニックでは「10年もつのは当たり前」としていますが、「15年、20年、できれば一生」とインプラントの寿命を延ばしていければと考えています。
実際、インプラント自体は長期間安定した状態を保てますが、周囲の骨や歯肉に炎症が起きたり、被せる人工歯が壊れてしまうことがあります。
インプラントを少しでも長くもたせたいのであれば、ご自宅でのホームケアの実施と歯科医院での定期的なプロフェッショナルケアの受診を心がけてください。
私だけ失敗したら…、と不安です
インプラント埋入治療は、最初のインプラントと骨との結合がたいへん重要です。そのため、ほとんどの失敗は最初の数ヵ月に集中します。逆に言えば、最初にしっかり結合すれば、長期間安定するといえます。 万が一、最初の数ヵ月で結合しなかった場合は、インプラントを除去して、数ヵ月経ってから再び新しいインプラントを埋め込みます。
医療ですので「100%成功する」とは言いきれませんが、失敗を避けるためにも「適切な治療環境をもつ実績ある歯科医院を選ぶ」ことが重要です。
治療期間が長くなるのでは…、と心配です。
治療期間は「インプラントの本数」「上下どちらの顎か」「インプラント手術前に虫歯や歯周病の治療などが必要かどうか」によって異なってきます。
下顎は土台の手術から歯が入るまでに2ヵ月以上、上顎は4ヵ月以上必要なので、平均で3~5ヵ月くらいを目安にしてください。
前もって骨の量を増やす必要がある方は、それ以上に時間がかかることがあります。
治療費が高くないですか?
インプラント埋入治療は、健康保険が適用されない自費治療になります。費用は「インプラントの本数・種類」「上に装着する人工歯の種類」「歯科医院」によって異なりますが、1本なら「20~40万円」が一般的です。
適切なインプラント埋入治療をするには高額な機器や材料が必要となるうえ、高度な治療技術が求められるので、勉強にも投資する必要があります。インプラント埋入治療費が高額になるのは、そのためです。 ただし、世界的に見ると、日本のインプラント埋入治療費は決して高い金額ではありません。価値観にもよりますが、「これからの人生を、使い心地の悪い入れ歯と快適なインプラント、どちらで過ごすのか?」ということになります。長い目で見れば、決して高額な投資ではないともいえます。
※インプラント埋入治療は健康保険適用外ですが、「医療費控除の対象」になります。
インプラント埋入治療にともなう一般的なリスク・副作用
  • 機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
  • インプラントの埋入にともない、外科手術が必要となります。
  • 高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗しょう症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、治療を受けられないことがあります。
  • 手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
  • 手術後、歯肉・舌・唇・頬の感覚が一時的に麻痺することがあります。また、顎・鼻腔・上顎洞(鼻腔の両側の空洞)の炎症、疼痛、組織治癒の遅延、顔面部の内出血が現れることがあります。
  • 手術後、薬剤の服用により眠気、めまい、吐き気などの副作用が現れることがあります。
  • 手術後、喫煙や飲酒をすると治療の妨げとなるので、1週間は控えてください。
  • インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、噛み合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
  • 毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。
骨造成にともなう一般的なリスク・副作用
  • 機能性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
  • 外科手術が必要となります。
  • 手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
  • 治療後、骨がしっかりと作られるまで3~6ヵ月の治癒期間が必要です。
  • 歯周病の方、心疾患や骨粗しょう症など内科的な疾患のある方は、骨造成治療が適さないことがあります。
  • 口腔内の衛生状態の悪い方、顎骨が足りない方、免疫力や抵抗力が低下している方、歯周病発生リスクの高いとされる糖尿病の方、喫煙する方は、すぐに治療できないことがあります。
  • 日常的に服薬しているお薬などが治療に影響することがあります。
  • サイナスリフト・ソケットリフトの処置にあたり、上顎洞膜が破れる可能性があります。その場合、手術後に抗生剤を服用して感染を予防し、膜が自然に治癒するまで待ちます。
  • 体の状態や細菌感染により、骨補填材と骨とが結合しない場合があります。この場合、原因を取り除き、ご希望があれば再治療を行ないます。
  • 骨の成長途中であるお子さま(おおよそ18歳未満の方)、妊娠中の方は治療が受けられません。
麻酔薬の使用にともなう一般的なリスク・副作用
  • 歯肉に塗布する表面麻酔や、一般的な歯科治療で歯肉に注入する浸潤麻酔は保険診療となります。インプラントによる治療などの自費診療(保険適用外)で笑気吸入鎮静法、静脈内鎮静法、全身麻酔を行なう場合は自費診療となり、保険診療よりも高額になります。保険診療となった場合も、高額になることがあります。これらの麻酔法を保険診療で行なうには治療内容など条件がありますので、詳細は歯科医師にご確認ください。
  • 表面麻酔薬の使用により、じんましんやむくみなどを発症することがあります。
  • 浸潤麻酔の使用により、アドレナリンの影響で血圧上昇や動悸などを発症することがあります。高血圧症や心臓疾患のある方は注意が必要なので、事前にお申し出ください。
  • 笑気吸入鎮静法の実施により、ごくまれに効果が切れたあとの吐き気や嘔吐、末梢神経障害が現れることがあります。
  • 静脈内鎮静法の実施により、薬剤による影響や全身疾患との関連から重篤な副作用を引き起こすことがあります。持病のある方は注意が必要なので、事前にお申し出ください。
  • 全身麻酔により、吐き気や嘔吐、肺炎、アナフィラキシーショック、悪性高熱症などを発症することがあります。また、誤嚥性肺炎を起こすことがあるため、治療前日24時以降は絶食いただいています。
  • そのほか、麻酔薬の影響ではなく緊張状態や麻酔注射時の疼痛により起こる脳貧血により、悪心、吐き気、手足の震え・痺れが起こることがあります。
  • 麻酔効果が切れるまで口の中の粘膜や唇の感覚が麻痺しているため、唇を噛んだりやけどなどをしないよう、食事は避けてください。
  • アルコールにより血流が良くなり、出血・腫れ・痛みが増してしまうことがあるため、飲酒は避けてください。